2008年3月25日火曜日

再生の物語。


 料理本を探しにいった時にたまたま目に入った一冊。宮崎駿『シュナの旅』という本。なぜ手にとったのかわからないが、これがとんでもなく「ビビビ!!!!」ときたのである。
 あらすじは、チベットの民話をもとにしたもので、「谷あいの貧しい小国の後継者シュナは、実りの種をたずさえて、はるか西方にあるという豊饒の地をめざす。その他に、人々の飢えを除く黄金の穀物が美しく輝いているというのだ。」という内容。
 これは今自分で野菜を作っていなかったら、特に気にとめることなく素通りしていただろう。今だと頭を通さず、体の実感としてこの物語の奥深さがわかる。

 
 とくに、傷つきボロボロになり、言葉も記憶も名前もそして感情も、すべてを失くした主人公のシュナが、自らが助けた少女たちの辛抱強い手助けにより、徐々に回復していく様子がたまらない。自らが命を賭して手に入れた「実りのたね」を大地に播き、やがて芽吹き、季節がめぐり、嵐を乗り越える。そして、作物がゆるやかに色づき、みのるようにシュナが回復していく。そして秋になり・・・。

 この話、わかる人にはわかってもらえると思う。実感を持って・・・。



 

2 件のコメント:

カナビア さんのコメント...

こんばんは。
宮崎監督の作品は好きですが、シュナの旅は知りませんでした。耳をすませばはお薦めですよ!
明日から東京へ行きます!
帰ってこのブログを見れることを楽しみにしながら…☆

eed さんのコメント...

はじめまして、カナビアさん。

「シュナの旅」は深くて豊かな物語ですよ。「耳をすませば」は確かに良い作品ですね!街が美しいですよね!また観てみようかしら・・。

ところでカナビアって名前は、なんだかセゴビアっぽいですね。

では、東京を楽しんできてください。

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