2009年10月5日月曜日

masters of persian music / faryad




 最近のヘビー・ローテーション音楽がこちらのmasters of persian music『Faryad』です。レーベルはWorld Village。ライブ録音。

 この作品は私が今年聞いた音楽(数は少ないですが・・)の中でダントツに良かったものの一つです(もうひとつは『大和朝廷の秘歌』 東京楽所 多忠麿)。ちなみに知人でセゴビアが好きなK氏も、このCDを流してすぐに「これ、ええな」と言ってました。その人曰く「空間の使い方」がすごいらしいです。私にはその言っている意味が良く分かりませんでしたが、クラシック・ギターの演奏愛好家であるK氏は、楽器を演奏する人ならではの聞き方をしているようです。恐らく、hossein alizadehのtarの音にK氏は反応したようです。
 
 私はと言うと、alizadehのtarも凄まじいのですが、kayhan kalhorのkamanchehとmohammad reza shajarianの歌声がとても響いてきました。前半はとても穏やかなムードで始まります。これがとても優雅でゆったりとした演奏です。shajarianはまさに大空に舞い上がる鳥のような歌声を聴かせてくれます。上空をゆっくり旋回していたと思ったら、急降下、そしてまた上昇するように縦横無尽・自由自在に歌が流れて行きます。そして、その歌声に呼応するようにalizadeh、kalhor、そしてtombak(太鼓のような楽器)が時に穏やかに、激しく音を響かせます。

 一つ一つの楽器の音を聞いてみると、単純な音しかないのに何故こんなにもドラマティックで、色々な感情が表現できるのだろうかと感嘆してしまいます。

 やはり、良いものはジャンルも時代も国の違いも軽々と越えて感動をもたらしてくれることを再確認できた作品です。

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